職業によっては、それぞれの仕事の効率を上げるためにユニフォームが支給されている職場は数多くあります。医療現場もそのひとつであり、医師や看護師、時には薬剤師などが白衣を着用して業務にあたっています。この白衣には、様々な役割があるほか、多種多様な機能が備わっており、非常に便利です。
白衣の種類や白衣のひとつであるスクラブについて紹介します。
白衣のメリット
医療従事者が白衣を着用するメリットは、着用する医療従事者をはじめ、病院に訪れた患者にも、そして職場全体としてもあります。医療従事者に対するメリットとしては、モチベーションを維持できることや意識の切り替えができるというものがあげられます。
白衣に限らず、ユニフォーム全般に対して言えますが、私服と分けることによって、仕事をするという意識を明確に持てます。白衣を着用している間は仕事をするという意識があれば、それだけモチベーションを維持できます。
また、汚れを気にせず自由に動くことができる点も白衣のメリットです。同じデザインの白衣を何着も職場で用意されていれば、汚れてもすぐに着替えて仕事に戻れます。患者に対してのメリットとしては、信頼と安心感を与えられるという点です。
ユニフォームはそのデザインによって、どのような立場の人かを見る人に教えることができます。患者は、白衣を着た人を見て、医師や看護師だと判断して、自分の症状を緩和してくれる存在として安心できるでしょう。一目で安心感や信頼を与えることができるという点はメリットといえます。
職場としてのメリットは、一体感を得られるという点です。同じ服装をしていると、それだけで一体感が生まれ、連携をうまくできることもあります。病院での仕事はチームで行うことも多く、チームプレーをうまく行うために白衣は役立っています。
白衣の種類
白衣と一口に言っても様々な種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。最も一般的に白衣という言葉で連想されるのは、コートタイプの白衣やワンピースタイプのユニフォームでしょう。ドクターコートなどと呼ばれることもあります。
従来型の白衣であり、清潔感を与えることができる白色が一般的です。看護師が着用するワンピースタイプの白衣は、動きやすさや男性看護師が増えてきたこともあり、パンツスタイルの白衣も増えてきています。多くの医療現場で着用されている白衣ではありますが、丈が長いということから動きやすさに欠けるため、ほかの白衣を選ぶ現場も増えてきているようです。
白衣のひとつスクラブ
白衣のひとつとして、スクラブ白衣というものがあります。
スクラブ白衣とは、1990年代のアメリカの医療現場で使われるようになった白衣であり、首元がVネックとなっているものです。「ごしごし洗う」という意味の白衣であり、ごしごしと洗ったとしても生地が傷みにくく、すぐに乾くということが特徴のひとつとなっています。
もともとは、手術着として着用されていたもので、診察の際や看護師が着用するためのユニフォームではありませんでしたが、動きやすく機能性に優れていることもあり、広く使われるようになりました。現在では、医療従事者ばかりではなく、美容サロンのスタッフが着用するほか、介護スタッフが着用することも多いです。
白衣のひとつケーシー
従来の白衣であるドクターコートには、丈が長いため機敏な動きをしにくいというデメリットがありました。緊急時にはそのデメリットが致命的になる可能性もあるほか、コート前面のボタンによって事故や作業の妨げとなることもあります。
このデメリットを解消する存在として使われるようになった白衣がケーシー白衣です。外科医はドクターコートではなく、ケーシー白衣を着用するようになりました。ケーシー白衣とは、スクラブ白衣と同じように丈の短い半そでの医療用白衣です。
スクラブ白衣と異なる点は、首元がタートルネックとなっているという点でしょう。1960年代に放送されたアメリカのドラマの「ベン・ケーシー」からケーシー白衣と名付けられることとなりました。ケーシー白衣のデザインは、もともとは床屋が着用していた白衣のものです。
中世までは、外科手術は医師の仕事ではなく、床屋の仕事であったことから、その名残としてケーシー白衣が活用されるようになりました。
スクラブ白衣のメリット①動きやすい
スクラブ白衣は、医療現場で多く着用される白衣であり、様々なメリットがあります。メリットのひとつが、スクラブ白衣はほかの白衣に比べて動きやすいということです。スクラブは基本的にゆったりとしたデザインとなっています。
首元や腰回り、腕周りが締め付けるようなデザインではなく、ゆったりとしており、圧迫感を感じることがありません。そのため、患者を抱えたり、機敏な動きをしたりする際に、その動きを妨げることがないという点でメリットが大きいです。
空気の通りもよいので、多くの作業をしても清涼感があります。このほか、前面にファスナーやボタンがないため、着脱しやすく、事故を防ぐこともできます。着用しやすいため、汚れても素早く脱ぎ着して、すぐに次の作業に移ることができます。
ボタンが引っかかって患者にけがをさせることも、作業の妨げになることもありません。
スクラブ白衣のメリット②デザインが豊富
スクラブ白衣のメリットのひとつとして、デザインが豊富というメリットもあります。ドクターコートは、基本的に白ですが、スクラブ白衣の色はバリエーションが豊かです。手術着であったことから、緑色のスクラブが基本であったうえに、デザインが豊富になり、配色にこだわっておしゃれなスクラブが数多く登場しています。
下着が透けることもなく、女性でも安心して着用することができるでしょう。小児科用にかわいらしいキャラクターがデザインされているスクラブもあるほどです。ユニフォームだからといってデザイン性を失っていない点がメリットです。
色だけではなく、形もゆったりしているうえにポケットの位置も工夫されています。ゆったりとした形なので、下着の線が浮き出ることやボディラインが明確に出ることもありません。着用することで嫌な思いをすることがないのがメリットといえます。
スクラブ白衣のメリット③安い
スクラブ白衣の最大のメリットは、コストパフォーマンスが優れているという点です。スクラブ白衣のスクラブとは「ごしごし洗う」という意味で、強くこすって洗ったとしても生地がなかなか傷みません。素材はポリエステルを使用していることが多く、血や薬品の汚れがついても、力強く洗うことができ、繰り返し洗って使うことが可能です。
ポリエステルなので、すぐに乾くという特性もあり、洗ってすぐに乾き、汚れを気にすることなく作業をすることができます。おおよその白衣が、一着3000円から、高いものならば7000円ほどするものもあります。
一方でスクラブ白衣は、2000円以下で購入することが可能です。2，3枚まとめて購入しても、さほど費用が掛かりません。安く長く使用し続けることができるという点で、コストパフォーマンスが非常に優れていることがスクラブ白衣の大きなメリットです。
コスパの良いスクラブ白衣
白衣にはいくつかの種類がありますが、様々な点でスクラブ白衣は人気があります。動きやすいデザインをしているうえに、生地の素材から何度洗ったとしても傷みにくい、安くてコストパフォーマンスが優れている点で、スクラブ白衣はよく使われています。
コスパに優れた白衣を着用して、医療現場で最適な仕事をこなしてください。
参考リンク...ユニフォームタウンhttps://www.l-m.co.jp/scrub/mizuno/